事例紹介
ベトナムでの20周年イベント準備・運営サポート

お客様からのご依頼相談内容
本社を愛媛県に構え、900名以上の従業員を抱え、売上高227億円を誇る「B社」は、船舶用配電盤の分野で日本国内において高い信頼と実績を有するトップメーカーであり、愛媛県を代表する造船関連企業の一つです。
このたび、船舶用配電盤の製造拠点としてベトナムに進出してから20周年という重要な節目を迎えるにあたり、B社は記念イベントの企画および運営委託先を探していました。そこで日本国内におけるイベント企画の分野でトップクラスの実績を誇るM社およびH社を、戦略的パートナーとして選定しました。今回のイベントはベトナムで開催されるためベトナム現地でプロジェクトを遂行する必要あります。ベトナムにおいては、ベトナムと日本の文化に対する深い理解を有し、かつ豊富な現場経験と高い専門性を備えた人材チームを持つBIZMATCH(ウォンズベトナム)が、信頼できる現地パートナーとして選ばれました。ウォンズベトナムの役割は、日本側のパートナー企業と連携しながら、全体の企画立案から各イベントの準備・運営に至るまで、一連の活動を丁寧かつ円滑に遂行することが任務でした。
この記念イベントは、単なる式典ではなく、B社の持続可能な成長とグローバル展開の歩みを象徴する意義深い機会です。ベトナムは、B社が初めて海外展開を果たした国であり、同社のグローバル戦略の礎を築いた特別な地でもあります。今から20年前、ベトナムでのプロジェクトは、わずか35名のパイオニアたちが未知の環境に挑み、開拓精神を胸にスタートしました。この節目のイベントは、20年の軌跡を振り返るとともに、これまで支えてきた社員一人ひとりへの感謝を表す場であり、今後の長期的なビジョンの中で、ベトナムがいかに重要な存在であるかを改めて確認する機会でもあります。
また、本イベントは3日間にわたる大規模なイベントであり、総勢約300名の社員および来賓が参加する予定で、綿密な計画と組織的な運営が求められます。B社のベトナム法人の設立20周年記念式典に加え、日本国内の船舶・海運分野を代表する11社のパートナー企業をベトナムに招待する予定となっており、日越双方の文化理解と高い運営能力が、イベント成功の鍵となります。
プロジェクトの目標
このプロジェクトは、ベトナムにおける船舶用電気機器メーカー「B社」の設立20周年を記念して実施される一連のイベントの開催を目的としています。
イベントは3日間のスケジュールで構成され、20年間の歩みを振り返るとともに、今後のビジョンを共有し、ベトナムと日本の文化交流やビジネスネットワークを促進する貴重な機会となります。
第1日目記念式典
ベトナム現地法人設立20周年記念式典を、ハノイ市内の五つ星ホテル「シェラトン・ハノイ」にて開催します。
第2日目大学交流
- ベトナムのトップ工科大学であるハノイ工科大学 機械学校への訪問・交流
- ベトナム伝統建築様式のクアン・アン・ゴンレストランにて夕食会
- ベトナム伝統芸能である「龍の舞」などの文化交流プログラムを実施
第3日目観光
- 世界遺産であるハロン湾への視察・観光
今回のプログラムでは、20年間の歩みを振り返るとともに、今後のビジョンを共有し、工場見学や、ベトナム有数のトップ大学の訪問、ベトナム文化を体感できるスタイルでのディナーパーティー、さらには文化交流・視察活動など、多彩な企画が予定されています。
プロジェクト進展の流れ
ステップ1:関係各所の情報収集と現地調査
ウォンズチームは、本記念イベントの一連の企画・運営を体系的かつ効果的に進めるため、関係各所に対する情報収集と綿密な現地調査を自発的に実施しました。このプロセスは、協力体制を構築するのみならず、多くの関係者が関与する大規模イベントの実施に向けた強固な基盤作りを目的としています。
調査の過程では、ウォンズチームは、イベントに関わる様々なパートナー企業、サービス提供業者、宿泊施設、教育機関、報道関係機関などと連携し、それぞれの役割や責任を明確にしながら、共通の目標であるイベント成功に向けた協力体制を築きました。
また、イベントの実施に必要な要素についても詳細な協議が行われました。特に、ホテルでの記念式典およびベトナムの有力大学における共同企画に向けて、ウォンズチームは各関係者と積極的に連携し、実施施設の基準、設備、プログラム内容、来賓対応、準備、広報活動など、包括的な計画を立案しました。 さらに、ホテル、レストラン、交通手段といった付帯サービスに加え、ベトナムの代表的な観光地である首都ハノイやハロン湾などに関する情報も企画構想段階で取り入れられました。視察先の選定にあたっては、B社のご要望に沿った体験価値を最大限に引き出すため、各候補地の条件を綿密に評価と分析し、イベント内容との整合性や実施可能性の観点から総合的に判断が行われました。
ステップ2:現地視察と打ち合わせの実施
一次的な情報収集を完了した後、ウォンズチームは、イベント実施候補地に関する具体的な評価およびパートナー企業との連携準備のため、ハノイでの現地視察を実施しました。
ハノイにおいて、ウォンズベトナムチームは、シェラトン、メリア、ラ・サンテなどの国際的なホテルを訪れ、施設の品質、イベント開催に適した空間、そして大規模な来賓の受け入れ体制について詳細に確認しました。
また、クアン・アン・ゴンレストランなどのベトナム料理レストランのほか、西洋料理のレストランやバーも候補地として視察し、イベント期間中の食事や交流・エンターテインメント活動の場としての適性を評価しました。
特に、ゲスト向けのディナー会場として選定されたクアン・アン・ゴンレストランでは、来場者が食事中に驚き始まる伝統的な龍舞(ロンダンス)のパフォーマンスを実施し、文化的な演出を通じて印象深い体験を提供する予定です。
レストランやホテルの視察と並行して、ウォンズベトナムチームは、ベトナムの有力大学の一つであるハノイ工科大学・機械工学部とも直接連携を図りました。
この交流の目的は、船舶業界の日本企業団が機械工学部を訪問し、視察および意見交換を行うプログラム内容の調整にあります。日本側の企業団の構成や、ハノイ工科大学・機械学校の優秀な学生たちの能力を紹介し、採用や研究協力の面で将来的な連携強化を図ることを目指しました。
大学の紹介、教員陣、設備、そして何よりも優秀な学生たちの素質を共有するとともに、将来的に学生への雇用機会を広げる可能性についても意見交換が行われました。
ハノイ工科大学・機械学校が選ばれた理由は、機械工学の専門教育を行う有力校であり、毎年数百から数千の高品質な機械工学技術者を労働市場に輩出しているためです。この大学は、将来のベトナムの知力と発展の象徴であり、コアな人材育成の場でもあります。B社はこの点を日本の顧客に共有し、双方の連携と資源の結びつきを図り、共に発展することを期待しています。
WONSベトナムの代表は、同大学のS副学長との会談を通じて、式典内容、開催プロセス、見学スケジュール、学生との交流活動などについて具体的な協議を行いました。
しかしながら、イベントが複雑で高い運営要件により、今回のように多数の大手企業を含む大規模な訪問団を受け入れるのは大学としても前例がなく、大きなプレッシャーを感じている様子でした。さらに、上層機関からの許可申請が必要であるため、参加人数などの詳細情報の提出も求められました。 また、訪問団側からは「教室や研究室の見学」および「学生による研究発表を聞くこと」が強く希望されていましたが、授業時間中であったため、教室や研究室の見学は授業や研究活動への影響が懸念され、調整が非常に困難でした。 加えて、B社側も11社にわたるパートナー企業を取りまとめ、20名以上の訪問者情報を正確に収集・整理する作業に非常に苦労されていました。初回の会議では最終的な合意に至りませんでした。そのため、ウォンズチームは積極的に追加の打ち合わせを設定し、関係者間の意見交換を重ねました。同時に、同校への訪問を繰り返し行い、会議室、実験室(ラボ)、ゲスト用バスの動線などの詳細な視察を実施。会議室エリアでは、ウォンズベトナムチームが地形を綿密に調査し、座席の配置を適切に設計することで、格式ある雰囲気と円滑な進行に適した空間を整えました。ラボに関しては、約30名の訪問者を収容できるよう、スペースの広さやレイアウトに特に配慮しました。また、優秀な学生が研究発表を行いやすいように、発表場所の位置も明確に設けられ、発言が聞き取りやすく、効果的に伝わるよう工夫が施されました。移動の利便性、安全性、主催者側の要件および大学側の実情に適合する形での運営体制を整備しました。
こうした現地調査と綿密な協議を通じて、ウォンズベトナムチームは各会場の特性を把握し、イベント開催に向けた円滑かつB社の要望実現するのための具体的な運用方針を確立しました。
ステップ3:実施準備と業務分担
現地調査と運営方針の合意を経て、ウォンズベトナムチームは関係各所と連携し、20周年記念イベントという重要なマイルストーンに向けて、本格的な実施準備と業務分担の段階へと移行しました。本イベントは大規模で多方面にわたる調整が求められるため、各部門およびパートナー間の密な連携が不可欠です。必要なすべての項目について、顧客のニーズおよび基準に沿って、以下の通り詳細な計画と実行が進められました。
- イベント開催地としてホテルを正式に決定し、提供されたリストに基づいて来賓用の宿泊先を選定・予約。
- 参加人数およびメニューの要件に応じて、主要な食事を提供するレストランの予約を完了。 ・イベント期間中の移動手段として、空港送迎および市内移動用の車両を手配。
- イベントの記念品、看板、イベント空間の装飾を準備する。特に、式典会場の装飾においては、テーマに合わせた色彩、ロゴ、デザインスタイルに配慮。
- バイリンガル司会者、専門通訳者、無線機などの通信機器を手配。また、イベント後の見学プログラムを企画し、来賓に充実した体験を提供。
スピーチ原稿、プレゼンテーションスライド、イベント紹介資料などの重要文書についても、日越・越日両言語での翻訳を入念に実施し、関係者全員が内容と目的を正確に把握できるよう配慮しました。
ハノイ工科大学 機械工学校でのプログラムにおいてウォンズベトナムチームは、大学側およびB社の双方と緊密に連携し、関連資料の収集と取りまとめを行いました。その後、資料は翻訳され、学術プログラムに使用する印刷物として準備されました。準備面では、ウォンズベトナムチームが以下の業務を担当しました。
会議室におけるティーブレイクの準備、生花装飾などを通じて、式典にふさわしいプロフェッショナルで厳粛な雰囲気を演出できるように手配しました。さらに大学の講師と連携し、来賓がラボを見学する際の案内役を配置し、実際の設備や運用モデルを紹介する体制を整備しました。また、大学側からは優秀な学生1名が選抜され、学術プレゼンテーションを担当します。学術交流の架け橋として重要な役割を果たすとともに、イベントの専門性向上にも寄与します。
全体の業務はウォンズベトナムチームの運営チーム内で明確に分担され、進行スケジュールと定期的な進捗報告体制が整備されており、すべての工程が予定通りに、高い品質で遂行されるよう徹底されています。
ステップ4:イベント実施
イベント当日、B社の20周年記念式典およびベトナム有数の大学での交流プログラムを含む全体スケジュールは、事前に策定された詳細なシナリオに基づき、円滑かつ計画通りに実施されました。
1. B社20周年記念式典において

イベントが円滑に進行するように、当日の開始3時間前には全関係者のスタッフがホテルに到着し、準備および最終リハーサルを実施しました。本番前のリハーサルはイベント開始の2時間前に行われ、関係するすべての部門が参加しました。リハーサル中には、MCがスピーチを行う際の照明の角度や、LEDスクリーンでの映像投影に適した明るさの調整、プログラム各部のスムーズな場面転換など、細部に至るまで綿密に確認が行われました。照明、音響、技術チームが緊密に連携し、プロフェッショナルで万全な準備体制が整えられ、イベントの成功を確実なものとしました。高級ホテルにて厳かな雰囲気の中で式典が執り行われ、受付から司会進行、各種プレゼンテーションやアートパフォーマンスに至るまで、すべてが入念に準備されました。
綿密に練られたプログラム構成と、技術チームの高い専門性により、本イベントは予定通りスムーズかつ効果的に進行することができました。
また、著名なアーティストのサプライズ出演は、ウォンズにとって大きな成功のひとつとなりました。主催者側より、会場の雰囲気を盛り上げる特別なパフォーマンスの要望を受けた際、ウォンズのチームはイベントの規模や趣旨にふさわしいアーティストを慎重に検討し、出演交渉を行いました。その結果、ベトナム国内でも高い人気を誇るアーティストのサプライズ登場が実現し、厳粛さと意義を保ちつつも、活気と期待感に満ちた印象的な記念式典となりました。
主なプログラム内容は、感謝のスピーチ、記念楯の授与、20年間の歩みを振り返る映像の上映、アートパフォーマンス、そして懇親会ディナーなどが含まれました。
一つ一つの細部にまでこだわった設えにより、すべての参加者にとって忘れがたい体験となりました。式典の雰囲気は厳かで感動的でありながら、温かく一体感のある空間が創出されました。
2. 大学での交流プログラムにおいて
大学での交流プログラムも綿密にコーディネートされ、大学の理事者、学生、日本側のパートナーが参加しました。プログラムの内容は以下の通りです。
- 大学と来賓団との意見交換
- 学内施設および実験室の見学
- 優秀な学生による学術プレゼンテーション
装飾、通訳、ティーブレイクの提供など、すべてのロジスティクス業務はウォンズベトナムチームによって適切に実施され、プログラム全体の格式と専門性が確保されました。

3. クアン・アン・ゴンレストランでのイベントにおいて
クアン・アン・ゴンレストランで行われたイベントでは、来賓がベトナムの伝統料理の数々を堪能する機会が設けられました。料理は北・中・南部の食文化を代表する精選メニューで構成され、各地域の味覚の精髄が紹介されました。
ベトナム文化の香り漂う温かみのある空間は、国際的な来賓にとって親しみやすく、深く印象に残る体験となりました。
特に、この夜のハイライトとして、食事中に驚き始まる伝統的な龍舞(ロンダンス)のパフォーマンスがありました。この演出は、活気に満ちた楽しい雰囲気を演出するとともに、ベトナム文化における「幸運と繁栄」の象徴としての意味合いも持ち合わせており、非常に好評を博しました。
伝統料理と民族芸能の見事な融合が、来賓に強い印象を残し、記念イベント全体の体験価値をさらに高めました。

ステップ5: イベント実施後のアフターフォロー
イベント終了直後、ウォンズベトナムチームはイベントのアフターフォロー業務を実施しました。
会議議事録の整理および関係者からのフィードバックの収集
イベント前は会議の回数が多く、情報の共有漏れや誤解を防ぐために、毎回の会議で議事録を作成しました。イベント終了後には、それらの議事録を整理し、全体の記録として体系的にまとめました。
また、社内外の関係者(スタッフ、パートナー企業、来賓等)からフィードバックを収集することで、実施内容に対する客観的な評価を得ることができました。
これにより、プロジェクト運営における強みや改善すべき点を明確に把握し、今後のイベント企画・運営に向けた重要な学びを得ることができました。
実施結果に関する総括報告書を作成し、当初計画との比較・評価を実施
当初の企画段階で策定した計画と、実際の実施結果との比較・評価を行い、総括報告書として取りまとめました。スケジュール管理、人的配置、会場運営、顧客満足度の各観点から評価を行い、総じて高水準の成果を達成したと判断しております。
強みと改善点を分析し、将来のプロジェクトに向けた教訓として整理
イベントの運営は毎回異なる条件や課題が発生するため、一度きりの成功に満足せず、次に活かす姿勢が極めて重要です。今回の実施を通じて得られた強み(例:柔軟な現場対応力、文化理解を活かした円滑なコミュニケーション)と、今後改善が期待される点(例:一部調整に要した時間の短縮等)を整理し、将来のプロジェクトに活用できるよう、社内ナレッジとして文書化いたしました。
パートナー、来賓、協力機関に対し、感謝の意を込めたお礼状を送付し、持続可能な協力関係の強化を図る
イベントにご協力いただいたすべてのパートナー企業、来賓、教育機関の皆様へ、感謝の意を込めて正式なお礼状と記念品を送付いたしました。
これは、今回のイベントに際して多大なるご支援とご協力を賜ったことへの感謝の気持ちをお伝えすることを目的としております。
また、この取り組みを通じて、今後のさらなる協業や新たな連携機会に向けた信頼関係の構築・強化にもつなげております。
このように詳細なアフターフォロー業務を徹底することで、ウォンズチームは今後のイベント運営の品質向上を図るとともに、各プロジェクトに対する責任感とプロフェッショナルなプロジェクトの実現を体現しています。
スタッフが大変だったこと
今回のプロジェクトにおいて、ウォンズベトナムチームはB社のために数多くの高度かつ複雑な課題に直面いたしましたが、それらに対して柔軟かつ的確に対応し、各業務を確実に遂行いたしました。
第1日目:ハノイ・シェラトンホテルにて開催されたB社ベトナム進出20周年記念式典
本イベントの実施にあたり、最も大きな課題の一つは、プロジェクト全体を通して多岐にわたる業務を各社と協力して円滑に進行することでした。事前の現地調査、準備会議、関係各所との調整交渉から、当日の運営に至るまで、すべてのプロセスにおいて高い精度と迅速な対応が求められ、専門的な知識と現場での対応能力が不可欠でした。
プログラム内容の確定後、主催者より「会場の雰囲気を盛り上げるため、著名なアーティストによるサプライズパフォーマンスを追加したい」との要望がありました。
イベントのテーマや参加者の構成を綿密に調査した結果、参加者の大半が企業の社内関係者であり、特に30歳から45歳の女性が50%以上を占めることが判明しました。これにより、参加者の関心を引きつけ、会場に強い印象を与える影響力のあるアーティストを選定する必要がありました。
ウォンズベトナムはその要件に適したアーティストを見つけ出すために多くの時間を費やし、最終的にベトナムでも著名な芸能人をイベント出演に迎えることに成功しました。
また、来賓の移動に関する手配も重要な課題の一つでした。特に過密なスケジュールの中で、空港送迎の有無を含め、柔軟かつスムーズな移動計画を立案・実施する必要があり、綿密なスケジュール管理と即時の調整対応が求められました。特に、B社のパートナー企業のスケジュールは非常に過密であり、各来賓のフライト時間や行程もそれぞれ異なるため、柔軟かつ正確な対応が求められました。ウォンズベトナムは、時間や場所に関係なく確実に送迎が可能な専門の輸送パートナーと連携し、どのような状況でも来賓を時間通りにお迎え・お送りできる体制を整えました。
さらに、250名を超えるご来場者に対応可能な会場の選定に際しては、単なる会場の広さや立地条件だけでなく、料理の質、サービスのレベル、施設の設備状況、そして空間全体の雰囲気など、多角的な観点から慎重に検討を重ねました。そのため、ウォンズチームは現地での詳細な視察およびサプライヤーとの打ち合わせを通じて、信頼性の高い情報を収集し、最適な選択に努めました。ウォンズベトナムチームは、パートナー企業や顧客との連絡・調整において多くの困難に直面しました。なぜなら、250名規模のイベントを開催するためには、複数の業者や協力会社が関わる必要があり、その調整が非常に複雑になるからです。そのため、イベント運営に関する各項目を的確に把握・遂行するための、総合的なマネジメント能力と高い専門知識が求められました。
このような状況を乗り越えるため、ウォンズベトナムは関係各所と事前に複数回の会議を実施し、想定される課題を事前に洗い出すとともに、最適な判断と対策を講じるべく協議を重ねました。これにより、当日の運営は大きな混乱もなく、円滑かつ質の高い対応を実現することができました。
第2日目:ハノイ工科大学機械工学部への訪問および伝統文化交流夕食会
プロジェクト2日目には、ベトナムを代表するトップ工科大学の一つであるハノイ工科大学・機械工学部への訪問および、ベトナム伝統の雰囲気を再現したクアン・アン・ゴンレストランでの夕食会が実施されました。夕食会では、ベトナム文化を象徴する龍の舞による文化交流パフォーマンスも行われました。
本プロジェクトにおける最大の課題の一つは、技術力と教育レベルで国内外から高い評価を受けている同大学との連携イベントの開催でした。同校は、長い歴史と高い研究能力を有し、企業との連携にも積極的でありますが、それゆえに、プログラム内容、設備条件、運営体制に対する要求は非常に厳格でありました。
このため、ウォンズベトナムチームは、大学側の基準に沿うべく、あらゆる項目において入念な準備を進めるとともに、幾度にもわたる修正・調整を行いながら対応いたしました。
当日午前中、学校側でベトナム国家主席の突発的な訪問があったため、予定していたイベントが実施できないか、午後に変更せざるを得ない可能性がありました。
幸いにも、学校の先生方と協議した結果、プログラム内容を変更せずに午後にイベントを開催することができました。この突然の変更は、バチカ大学でのイベントが今回の主要な行事の一つであったため、ウォンズベトナムチームにとってB社とのスケジュール調整に大きな困難をもたらしました。
イベント開催前に、学内の設備点検、会場動線の確認、学術交流に適した資料の翻訳・印刷、プレゼンテーション内容の精査などを含め、徹底した準備を重ねました。 また、夕食会が行われたクアン・アン・ゴンレストランは、行政機関や在外公館が立ち並ぶ地域に位置しており、外国人の来訪も多い格式あるレストランであるため、伝統的な文化パフォーマンスを実施するには、内容・演出方法において文化的な適合性が強く求められました。さらに、当局への正式な許可申請および施設管理側との慎重な交渉が必要となり、実現には多大な時間と労力を要しました。
第3日目:世界遺産ハロン湾視察ツアー
プロジェクトの最終日には、世界自然遺産に登録されているハロン湾への視察ツアーが実施されました。
この日の運営においても、参加者の移動手配は非常に大きな負担の一つとなりました。過密なスケジュールの中、空港送迎の有無を含めた柔軟かつ円滑な移動計画の策定が求められ、細部にわたる綿密な調整と即時対応能力が必要不可欠でした。
さらに、本イベント全体のスケジュールは事前に確定していた一方で、準備期間が限られていたため、ウォンズベトナムチームの運営チームには大きなプレッシャーがかかりました。
しかし、社内の連携体制を強化するとともに、関係機関、パートナー企業、大学側との密接なコミュニケーションを維持することで、ウォンズチームの運営担当チームは全行程を着実に遂行いたしました。業務一つひとつにおいて、迅速さと慎重さを両立させた対応が、今回の成功に繋がった要因の一つであったと考えられます。

プロジェクトの成果
ウォンズベトナムチームは、B社のために開催された一連のイベントにおいて、詳細な計画立案および関係機関との綿密な調整を通じて、資料準備および現地視察の各段階で確実なサポートを提供しました。
第1日目:社内設立記念式典の成功
B社の設立記念社内式典は、250名を超える従業員および経営陣の参加のもと、盛大かつ華やかに開催されました。式典では、経営陣からのご挨拶、優秀社員の表彰、そして社員による多彩な文化パフォーマンスが披露され、参加者全員が一体となる貴重なひとときとなりました。事前に内容とタイムラインをしっかりと策定し、運営チームと技術チームが連携して準備を進めたことで、イベントは円滑かつ安全に実施されました。特筆すべきは、「庶民を笑わせる芸人」として知られるベトナムのトップアーティスト、スアン・ヒンさんをウォンズベトナムチームが招致し、特別出演いただいた点です。彼のユーモアあふれるステージが式典に活気と感動をもたらし、本イベントを象徴する印象深い瞬間となりました。
第2日目:大学とイベント
ウォンズベトナムチームはまた、B社とベトナムのトップ工科大学(機械・電子・造船分野)との連携イベントも成功に導きました。日本からの来賓、B社の代表、大学の教職員および学生が参加した本イベントでは、同大学の優れた学生たちの能力が披露されただけでなく、今後の人材育成および造船分野における連携の可能性についても具体的な議論がなされ、非常に意義のある交流の場となりました。
第3日目:世界遺産ハロン湾の視察
最終日には、日本からの来賓に向けて、ベトナムを代表する世界遺産「ハロン湾」の視察プログラムを実施しました。本プログラムを通じて、自然の雄大さと文化的魅力を紹介し、参加者にベトナムの自然観光の素晴らしさを体感していただくことができました。視察は天候にも恵まれ、穏やかで印象的な締めくくりとなりました。
ベトナムスタッフが工夫したこと
ウォンズベトナムチームは、本プロジェクトの成功を確実にするために、柔軟かつ実践的な取り組みをいくつも展開しました。
プロジェクト開始当初、ウォンズベトナムチームは本案件の規模と性質を総合的に評価するための会議を行い、迅速にプロジェクトの全体像と要件を把握する体制を整えました。本プロジェクトは大規模かつ複雑な内容を含むものであり、迅速な対応と的確な情報処理が不可欠でした。
まず、現地視察から関係各所との調整、イベント内容の確認、通訳業務に至るまでを一貫して担当する専任チームを編成し、各工程において一貫性のある対応を可能にしました。さらに、プロジェクトチームは情報共有システムを導入し、ウォンズベトナムメンバーだけでなく各協力会社のスタッフが進捗状況や日々のスケジュールをリアルタイムで確認・調整できるようにし、業務の効率化と正確性の向上を図りました。これにより、計画立案と役割分担が明確かつ十分に行われました。イベントは成功裡に終了し、日本からの来賓やB社の皆様にご満足いただくことができました。また、ハノイ工科大学機械工学部と日本の企業との協力関係を築くことにもつながりました。
移動手段に関しても、急な変更に柔軟に対応できるよう複数の代替案をあらかじめ用意しました。当初、空港への送迎は宿泊先ホテルのフロントを通じて手配する予定でしたが、日本の来賓が多く、日本語での対応が難しいことが判明しました。
また、各来賓のフライト時間が深夜2時や深夜5時などバラバラであったため、当初想定していたウォンズベトナムチームまたは関係会社のスッタフによる対応も現実的ではありませんでした。
そのため、ウォンズベトナムチームでは社内で協議を重ねた結果、第三者の信頼できる車両サービス会社に送迎を委託することを決定しました。
各ドライバーには事前に来賓ごとの名前ボードを用意してもらい、約束の時間の30分前にはホテルロビー前で待機するよう指示するなど、きめ細やかな対応を徹底しました。
レストランやホテルの選定においては、単に立地や広さだけでなく、料理の質とサービスのレベルも重視し、最適な選択肢を提案・決定するよう徹底しました。
また、大学との連携イベントにおいては、ウォンズベトナムチームから積極的に複数回の事前打ち合わせを行い、双方の期待に沿う適切なプログラム内容を構築できるよう尽力しました。
ウォンズベトナムチームは学校側と何度も積極的に意見交換を行い、双方の期待に沿った内容を共に構築しました。
その結果、会議は厳かな雰囲気の中で進められ、ハノイ工科大学機械工学部の学生の優秀さを際立たせることができました。また、将来的なインターンシップ、採用、研究課題における大学と日本企業との協力の機会を開くことにもつながりました。
プロジェクトリーダーの総合評価
今回のプロジェクトを通じて、ウォンズベトナムチームはプロフェッショナルで柔軟性に富み、非常に信頼できるパートナーとしての役割を明確に証明しました。
各業務は細部にまで配慮が行き届き、ベトナムと日本の文化的差異に対する深い理解のもとで丁寧に遂行されました。特に、予期せぬ変更やトラブルに直面した際にも、冷静かつ主体的に対応する姿勢が際立っていました。限られた準備期間にもかかわらず、ウォンズチームは極めて高いクオリティで全業務を遂行しました。準備の準備や会場調整、VIP対応など、あらゆる面での対応は丁寧で専門性が高く、主催者側に大きな安心感を与えるものでした。さらに、チームの各メンバーは最後の瞬間まで高い責任感と真摯な姿勢で業務に臨み、全体の成功に大きく貢献しました。
これらの成果からも明らかなように、ウォンズベトナムチームは、今後より大規模で国際的なプロジェクトにおいても中心的な役割を果たすことができると確信しています。