日本政府がベトナムに100万回分の新型コロナワクチンを無償供与
- 2021/06/19
6月15日、日本の茂木敏充外務大臣は、6月16日にベトナムへ100万回分の新型コロナワクチンを無償で供与すると発表した。茂木大臣は、ベトナムの感染拡大状況やワクチンが不足している状況、そして日本とベトナムの関係を総合的に鑑み、今回の決定に至ったと述べた。
日経アジア紙によると、ベトナムからの依頼に基づき、日本で製造したアストラゼネカ社製のワクチンが提供される。日本では5月にアストラゼネカ社製ワクチン使用の承認が降り、同社のワクチン6,000万回分が備蓄されていた。
同6月15日には、Pham Minh Chinh(ファム・ミン・チン)首相と山田滝雄駐越日本国大使が会談を行い、今回のワクチン贈与に関する菅義偉首相からチン首相へのメッセージを山田大使が伝えた。また、ベトナムに拠点を持つ日本の各協会や日本企業36社が、ベトナムの新型コロナワクチン基金へ392億ドン(約1億9,600万円相当)を寄付し、今後も寄付を行っていく旨が山田大使により表明された。
チン首相は、ワクチンの提供、および日本の協会・企業からの寄付に対して謝意を示した。ワクチンの贈与について、迅速で日本の思いやりを表す貴重な贈り物であると述べ、困難を互いに分かち合うことができ、日越友好の表れだとしている。また、日本政府および各関係機関に対し、感染対策における協力関係の継続と、ワクチン開発・生産技術の移転に関する支援を要請した。
4月末以降、ベトナムでは新型コロナの第4波が到来し、過去にない規模で感染が拡大しているが、ワクチンの接種率は東南アジア諸国の中でも低水準である。今回のワクチン供与によってベトナムでのワクチン接種が進むとともに、日越関係がさらに緊密になることが期待される。(ベトナムニュース邦訳ライター 鶴田 志紀)
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